文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社では、歩むべき方向性を明確にするため、経営理念を2003年4月に制定しております。この理念に則り、半導体をコアビジネスに技術力と創造力の革新に努め、独自技術によるグローバルな事業展開を進めるとともに、企業に対する社会的要請や環境との調和に対する着実な対応を通じて企業価値を最大限に高めるべく、確固たる経営基盤の確保に邁進してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社では、2021年4月から向こう3ヵ年にわたる中期経営計画(以下、「21中計」といいます。)を策定しております。本計画では、21中計最終年度である2023年度連結目標として、営業利益率13%以上、売上高1,700億円以上、ROE12%以上と設定しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社では、長期的に目指す姿を「独自性のある技術、人と組織のパフォーマンスで成長し、社会のイノベーションに貢献する高収益企業の実現」と設定し、21中計では、事業ポートフォリオをパワーモジュール、パワーデバイス、センサーとして、半導体の市場成長率を上回る売上成長を目指します。21中計達成に向けた経営方針につきましては以下に記載の通りです。
21中計の経営方針
(4)会社の対処すべき課題
今後の世界経済につきましては、コロナ禍からの経済正常化に向けた各種の政策公開による回復が期待されますが、ウクライナ情勢が長期化した場合、エネルギー不足や物流への悪影響、原材料の不足や高騰等が懸念され、当面は予断を許さない状況が続くことを見込んでおります。
当社グループが想定する中長期的な市場環境においては、白物家電のインバータ化率の上昇や、自動車のEV化加速等の環境投資がさらに重視されて行く中で、カーボンニュートラル志向を背景としたパワー半導体への旺盛な需要は、今後も継続するものと見込んでおります。この様な中長期的な展望の下、当社グループでは、「2021年中期経営計画」(以下、「21中計」)二年次における重点項目を「構造改革の成果出し」「成功戦略の実現」「ESG経営」「DX推進」「財務戦略の強化」と設定いたしました。
構造改革を終え財務基盤の安定と格付向上による資本蓄積を21中計の柱とし、ESG経営と連動した各種KPI管理に基づき、さらなる成長投資へと繋がる仕組みの構築に取り組んでまいります。また、DX推進活動では、経営ビジョン実現に寄与する「サンケンデジタルビジョン」を新たに制定し、デジタル技術の積極活用を通じた顧客体験(CX)向上と従業員体験(EX)向上の相乗効果による価値創出を目指すことといたしました。これら施策に注力することで、売上高新製品比率を高め、市況への柔軟な対応を対応を遅滞なく実行し、社会に貢献できる高収益企業への変革に臨む所存です。
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