文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、社是である「よい品、より安く」の精神に徹し、成形技術と接合技術によるものづくりを通じて安心、安全で環境に優しい商品をお客様に提供し、株主の皆様をはじめ得意先、社員、取引先などすべてのステークホルダーの期待と信頼にこたえるべく、長期安定的な成長を続けることのできる経営基盤を確立し、社会情勢や経営環境をふまえ、新たなビジネスの開拓、経営資源の最適な配置と効率的な投入により、企業価値の増大に努めてまいります。
また、当社の経営理念は以下のとおりであります。
私達は
1.お客様に信頼され、なくてはならない会社
2.共に働く仲間が、生きがいと誇りを持てる会社
3.地域社会から広く支持され、愛される会社
であるよう、たゆまぬ努力を続けます。
(2) 目標とする経営指標
当社では、企業価値の向上を目指すにあたり、売上高、営業利益率、経常利益率、ROE(株主資本当期純利益率)を重要な経営指標と位置づけ、その向上に取り組むとともに、財務体質の強化として有利子負債の削減と自己資本比率の向上にも取り組んでおります。その一環として、2022~2024年度までを計画期間とする中期経営計画の目標としてフリーキャッシュフロー60~150億円及び営業利益率(支給品を除く売上高)2.6~5.0%を設定しております。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
自動車産業はいま、過去に例のない大変革期を迎えています。社会が大きく変わる中で、フタバグループも大胆な変革にむけ取り組んでいます。10年後、20年後も“選ばれる会社”“勝ち抜く会社”である為には、これまでの様に「安全」「品質」をベースとした競争力だけでなく、「新たな価値を生み出す力」と、他社に先駆けて新しいニーズに応える「スピード」がますます重要になっています。私たちが向かうべき方向を再確認するために、「2030年めざす姿」とそれに向けた「行動宣言」を策定しました。
また、2030年に向けて中期経営方針として
① 選ばれる会社、勝ち抜く会社に向けた強化
② 真のグローバル企業への取り組み強化
③ 持続可能な企業基盤の強化
を策定しました。これらをもとに、グローバルで経営・収益基盤をさらに充実させるとともに、デジタル化とモノづくりのイノベーションにリソーセスを投入し、強固で持続可能なグローバル企業を目指し、努力してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題と取組み
近年の自動車産業を取り巻く環境変化としまして、以下の項目が挙げられます。
・脱炭素社会、カーボンニュートラルへの対応
・デジタル社会の到来
・CASEによるお客様のバリューチェーンの変化
・環境(電動・燃料電池)車への期待加速
それらを鑑みまして、当社グループでは以下の項目を今後の課題と捉えております。
・SDGsを通じた社会への貢献
・デジタル技術を活用し、勝ち抜くための戦略的企業基盤の構築及び意識改革
・標準化、デジタル化の推進によるモノづくり力の強化
・競争力強化に向けた技術力の革新とビジネスモデルの進化
そのため、戦略的SDGsの達成につながる14のマテリアリティを最優先に取り組み、企業価値向上戦略をオールフタバで推進してまいります。
お客様が求める新たな商品・ソリューションを創造し、素早く商品化できる仕事のやり方(仕組み・組織・能力)への変革を目指すとともに、DX推進組織が全社と連携し、牽引することで強力にDXを推進します。
CASEによる産業構造の変化により、お客様は多くの経営資源を投入される為、サプライヤーとしてのビジネス領域も高付加価値領域へ移行させ、お客様へボデーの構造開発提案をしていきます。
従来のやり方の延長線上ではなく、新たな時代に選ばれる会社・勝ち抜く会社になる為に、役員及び従業員一人ひとりが風土・意識改革し、変化を恐れず果敢に挑戦する集団を目指す所存です。
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