事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。
 なお、当社グループの事業等はこれら以外にも様々なリスクを伴っており、ここに記載されたものがリスクのすべてではありません。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、可能な限りリスク発生の防止に努め、リスクが発生した場合の的確な対応に努めていく方針です。また、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

(仕入に関するリスク)
 当社グループが販売する製商品等は、ODEV社から調達する自社製品の他、販売提携契約等に基づいた他社からの仕入商品もあります。ODEV社の自社製造に関する部材調達先で問題が発生した場合や、他社からの調達商品の仕入が遅延または停止した場合、損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがありますので、部材調達先の多様化や自社製造の比率を高める対策を行っております

(販売に関するリスク)
 予期していなかった不具合の発生、他社との競合等は、売上を減少させる要因となり損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがありますが、不具合の発生状況や他社の販売動向について月次でレビューする仕組みを構築しリスク低減を図っております

(法規制、行政動向に関するリスク)
 医療機器の販売は、様々な法規制を受けております。国内においては、2年毎に診療報酬が改定されるなどの行政施策が当社の損益及び財政状況に影響を及ぼすリスクがあります。また、米国における医療制度に関連した行政施策などが、当社の米国子会社の損益及び財政状況に影響を及ぼすリスクがあることから、収益性のより高い自社製品の販売比率を高めることや、自社製造比率を高める事などにより売上原価の低減を図ることで、収益悪化リスクに対応しております。
 この他、税制関連の法令改正等により法人税等実効税率が変更された場合、繰延税金資産の金額が変動し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすリスクがあります。

(研究開発に関するリスク)
 新製品の研究開発は、開発期間中に、期待されている有効性・安全性の確認ができず製品の開発を中止するリスクがあります。また、開発した製品の販売を開始するためには、各市場において薬事承認を取得する必要がありますが、薬事承認取得の可否及び取得に要する時間が当社の計画通りとならないリスクがあります。

(知的財産に関するリスク)
 当社グループが取扱う製商品、及び、医療工具等が特許等知的財産権に抵触した場合、係争や販売を中止することとなり、当社の損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあるため、製品の開発段階で適宜外部の専門家に相談するなどリスク低減に努めております

(訴訟に関するリスク)
 公正取引に関する事案の他、特許、販売に関する契約、製造物責任、労務問題などに関し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。

(為替変動に関するリスク)
 当社は主にODEV社からUSドル建てで輸入仕入していること、また、連結財務諸表においてODEV社のUSドル建て財務諸表を円換算していることから、為替相場の変動は当社グループの損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。なお、当社は為替予約方針を定め、当該方針に基づく運用により、USドル建ての輸入に関わる為替変動リスクの低減に努めております

 

(新型コロナウイルス感染症に係る事業等のリスク)

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う各国保健行政の指針に従い、医療機関が人工関節置換術など緊急を要さない手術を延期させることなどにより当社グループの損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。また、サプライチェーンに関し、自社工場や、商品仕入先、部材の調達先や物流倉庫で感染者が発生した場合に、サプライチェーンが途絶える事により製商品提供が遅延するリスクがあるため、製商品在庫の保管場所を分散するなどの対策を実施しております。

 なお、当社は、顧客、取引先、社員及び社員の家族の安全を第一とし、更なる感染拡大を防ぐため、各国保健行政の指針に従いマスクの着用や、3密(密閉・密集・密接)回避などの感染防止策を徹底、感染リスクが高い国や地域への渡航・出張の原則禁止、多くの来場者を招いてのイベントの休止や延期及びリモート開催の併用、間接部門を中心としたテレワーク(在宅勤務)の実施など、リスク低減に努めております。

(気候変動に関するリスク)

世界的なGHG(温室効果ガス)排出増大に起因する地球温暖化がもたらす急性的あるいは慢性的な気候変動、及びそれに対して各国や地域行政が講じる政策・施策は、市場環境や原材料の調達などに大きな影響を与え、当社グループの事業の継続や業績に悪影響を及ぼすリスクがあると認識しております。当社グループは、このような気候変動のリスクに対して適切な対応を図り、経営計画や事業計画に反映させていくため、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に準拠した対応活動を推進し、投資家に向けた適切な情報開示を実施すべく、サステナビリティを巡る課題に対応する体制を構築し、取り組みを行っております。具体的な組織体制として、2022年4月に当社の経営戦略本部にサステナビリティ推進室を新設いたしました。

サステナビリティ推進室の設置により、当社グループにおける全社的な気候変動対応に向けた施策の立案とESG活動の推進、経営陣に向けた提言、社員に向けた啓発と情報提供、そして、投資家をはじめとする社外ステークホルダーに向けた情報開示を遂行する体制を構築しております。

 (その他のリスク)

上記のほか、損益及び財政状態に影響を及ぼすリスクとしては、地震等大規模な災害の発生に伴う事業活動の停滞、情報セキュリティ問題によるITシステム停止、金利の変動、販売先の経営悪化などに起因する売上債権の貸倒れ等があります。

 

 

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