課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「価値ある技術創造で社会を豊かにする」企業理念を実現するために、医療現場や世の中のニーズ・シーズを的確に把握し、それを解決する高品質なソリューションを逸早く開発し提供していくことが不可欠であると考え、「新しい発想・技術の探求」、「モノ創りの喜びを感じられる研究開発」及び「ユーザー様の期待以上のものを」を基本方針として定めております。

 

(2)経営環境

新型コロナウイルス感染症の流行は数年に及び、医療機関のシステムに対する投資意欲には陰りが見えております。このことから、例年順調に伸び続けてきた医療情報システム市場の成長は、2022年度は鈍化すると予想されます。しかしながら、当社グループの主製品は既にデファクトスタンダードの地位を確立しており、今後も既存ユーザーに対する追加の製品導入とリプレイス導入の獲得に向け、さらに製品力を強化いたします。オフィスシステムやヘルステック領域においても、当社のターゲットセグメントには競合が少なく、良好なビジネス環境下で順調に自社製品の拡販を進めてまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、以下の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に取り組んでまいります。

 

① 人材の確保について

a.製品力強化のための人材確保

当社グループは、業界内での当社の競争力の源泉は製品力であり、その製品力は、医療全般に関する深い知識と現場のニーズを把握する情報収集力、それらを基に早期に製品化する高い開発力にあると認識しております。現段階において開発部門のスタッフが不足している状況にはないものの、新卒・中途採用を問わず、高いスキルと使命感を持った優秀な人材の確保に引き続き努めてまいります。

 

b.営業力強化のための人材確保

当社グループは、当社の経営理念を共有できる販売パートナーと提携し、全国各地のユーザーに製品・サービスを提供していきたいと考えております。販売パートナーと共に更なるユーザーを獲得していくためには、医療・ITに関する知識やスキルをバランス良く持ち合わせる人材が自社内にも不可欠であるとの認識に立ち、今後の最重要課題の1つとして取り組んでまいります。

 

c.多様性強化のための人材確保

近年の企業経営において、多様性を尊重した組織構築は急務とされております。その範疇は従来の女性活躍推進のみに留まらず、国籍や宗教、性的マイノリティへの対応等多岐にわたります。当社グループはこのような新しい時代の課題にも真摯に取り組み、人々の心身の健康を守る企業として社会への責務を果たしてまいります。

 

② 隣接領域への進出

a.診断支援システムの開発

これまで医療用ソフトウエアは、医療機器として常にハードウエアとの一体化が必要でしたが、薬事法の改正により、ソフトウエア単体で医療機器と認められるようになりました。これにより、多様な臨床アプリケーションや、より踏み込んだ領域で診断支援を行うソフトウエアの創出が期待される一方、これまで以上に医療情報システムが、その真価を問われることとなると予想されます。当社は「診断支援システム」の研究開発を通じ、市場のニーズに沿って製品ラインアップを一層拡大し、新しいかたちで医療へ貢献いたします。

 

b.医療用ソフトウエアと医療機器の海外展開

当社グループはこれまで、日本国内の医療機関へのシステム提供を通じて安定的に事業を維持・拡大してまいりました。今後の更なる成長には欠かすことのできない海外展開へ着手するにあたり、2022年度はアジア地域での医療用ソフトウエアの提供を実現するためのビジネスモデル構築に注力いたします。また、欧州、アジア地域での医療機器販売をスタートさせることで、両事業セグメントの規模拡大・高収益化を加速させてまいります。

 

(4)目標とする経営指標

当社は、ソフトウエア開発会社として高い製品力をもった製品の開発に取り組んでおります。

また、売上高経常利益率が当社製品の市場での評価を反映しているという考えから、売上高経常利益率30%を目標としてまいります。

 

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