研究開発活動

5 【研究開発活動】

 運輸業における研究開発活動につきましては、鉄道事業の存立基盤である安全の確保やお客様へのサービス向上に向けた継続的な取り組みに加え、ヒューマンファクターの観点から安全性向上に資する研究を行うとともに、将来の経営環境を見据え、安全性やサービスの向上を図りながら持続的に鉄道・交通サービスを提供していくため、さまざまなパートナーとともに日々イノベーションを追求し、新たな価値創造にチャレンジする「JR西日本技術ビジョン」を策定し、その方向性に沿った研究開発活動を進めることとしました。

 その中で、鉄道固有の技術に関する基礎的課題の解明、最先端技術の基礎研究等については、特に公益財団法人鉄道総合技術研究所と密接な連携を図り効率的な研究開発を推進しております。同研究所には、「研究開発等に関する協定」に基づき、運営費として当連結会計年度は14億円を支払っております。

(当連結会計年度 研究開発費総額49億円)

 当連結会計年度の主な研究開発は、次のとおりであります。

(1) 鉄道オペレーションのシステムチェンジに向けた技術開発

 さらなる安全性の向上、保守作業の省力化や設備の簡素化等による固定的経費の低減のほか、電力の削減等の省エネルギーにつながる鉄道オペレーションのシステムチェンジに寄与する技術開発を進めております。

・地上検査の車上化及び設備の状態保全に向けた技術開発

・駅や車両等の省エネルギーに向けた各種技術開発

(2) 喫緊な課題解決の技術開発

 過去の重大事象対策や、乗務員・指令員・駅係員のヒューマンエラー防止と異常時の作業負担軽減、保守係員の安全確保等喫緊に解決すべき課題解決に向けた技術開発を進めております。

・音(車内・車外)等から異常を判断する技術開発

・D-TAS(車上データベースを用いたATS)の開発

・新幹線保守用車保安度向上装置の開発

(3) 鉄道を支える基盤技術開発

 設備の長寿命化や検査・工事の機械化、装置化によるメンテナンスコストの削減、車両・施設・電気部門間の境界問題の解消等、鉄道を支える基盤となる技術の研究開発を進めております。

・レーザーを用いたコンクリート欠陥検出装置の開発

・3Dモデルを用いた橋梁維持管理システムの開発

・ロボットアームを用いた鉄道電気工事用車両の開発

(4) ヒューマンファクターに関する研究

・鉄道業界におけるワーク・エンゲイジメントに関する研究

・検修作業における最適な照明に関する研究

・職場における適切なリーダーシップ行動に関する研究

・発言しやすい職場環境の醸成に向けた研究

・リスク感度向上に関する研究

(5) その他

・「JR西日本技術ビジョン」の具体化に挑戦する未来駅(うめきた(大阪)駅)の実現に向けた開発

・ソフトバンク㈱との共同開発による自動運転と隊列走行技術を用いたBRTの開発

 

 なお、流通業及び不動産業につきましては、特記すべき事項はありません。

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