当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社5社、非連結子会社1社、関連会社1社で構成され、溶射加工を中心とし、その周辺分野としてTD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工、PVD処理加工等を行っております。これらはいずれも、被加工品の表面にその基材とは異なる性質の皮膜を形成し新たな機能を付与する「表面改質加工」と呼ばれるものであります。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであり、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
溶射加工は、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置の部品、発電用ガスタービンや電力貯蔵用電池、各種軸受類などの産業用機械部品及び鉄鋼用ロールや製紙用ロール、化学プラント部品など設備部品等の被加工品の表面に、金属やセラミックス、サーメット等のコーティング材料をプラズマやガス炎等の高温熱源で加熱し吹き付けて皮膜を形成することで、耐摩耗性や耐熱性等の耐久性能を向上させたり、導電性や電気絶縁性等の電気的特性や、遮熱性や放熱性といった熱的特性を与えたりと、様々な機能を付与する表面改質法であります。
溶射加工の方法は多種多様でありますが、当社では主に、プラズマを熱源とする大気プラズマ溶射や減圧プラズマ溶射、及び燃焼炎を熱源とする高速フレーム溶射や溶線式フレーム溶射、粉末フレーム溶射等を用いており、被加工品の用途により使い分けを行っております。
国内連結子会社の日本コーティングセンター株式会社は、主にPVD(物理蒸着)処理加工といわれる、切削工具や刃物、金型などへの表面改質加工を行っております。PVD処理加工は、真空中でチタン、クロムなどの金属を反応性ガスとともにイオン化し、切削工具、金型など被加工品の表面に、密着力の高い緻密な硬質セラミック薄膜を形成し、耐摩耗性、耐食性などの機能を付与する表面改質法であります。
在外連結子会社の東華隆(広州)表面改質技術有限公司(中国広東省広州市、2005年4月設立)は、主に中国国内において溶射と溶接肉盛を主体とする表面改質加工を行っております。
在外連結子会社の東賀隆(昆山)電子有限公司(中国江蘇省昆山市、2011年5月設立)及び漢泰国際電子股份有限公司(中華民国(台湾)台南市、2011年6月設立)は、中国・台湾市場における半導体・FPD製造装置部品のメンテナンス事業の展開に向けた拠点であり、半導体・FPD製造装置部品等への溶射・洗浄・アルマイト等の表面改質加工を行っております。
在外連結子会社のTOCALO USA, Inc.(米国カリフォルニア州、2015年11月設立)は、半導体製造装置部品のメンテナンス事業において、有力なエンドユーザーを有する米国でのサービス体制を整えるため設立されております。
TD処理加工は、自動車用金型や鉄鋼用部品、押出機部品等の被加工品を高温の溶融塩浴中にひたし、バナジウムやニオブなどを拡散浸透させ、極めて硬く薄い炭化物皮膜を形成することで、耐摩耗性や耐焼き付き性を付与する表面改質法であります。
ZACコーティング加工は、ポンプ部品や繊維機械部品、伸線機部品等の被加工品の表面に酸化クロムを主成分とする極めて緻密な複合セラミックス皮膜を形成し、耐食性や耐摩耗性を付与する表面改質法であります。
PTA処理加工は、溶接肉盛加工の一種であり、高度の信頼性を要求されるポンプ・バルブ部品や鉄鋼用ロール等の被加工品の表面に、各種の粉末材料を高エネルギーのプラズマアークにより溶融し溶接肉盛するもので、耐摩耗性や耐食性を付与する表面改質法であります。
在外非連結子会社のPT.TOCALO SURFACE TECHNOLOGY INDONESIA(インドネシア、2017年6月設立)、並びに在外関連会社(持分法非適用)のNEIS & TOCALO (Thailand) CO.,Ltd.(タイ、2012年10月設立)は、主に現地の日系鉄鋼メーカー向けに溶射及び溶接加工等の表面改質加工を行っております。
また、事業の系統図は、次のとおりであります。
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